子どもの可能性を潰さない、アメリカ都市部で学んだ賢い習い事の選び方、取り組み方とは?

3歳くらいになると、幼児教室やスイミング、音楽以外の習い事も選択肢が増えてきますね!

我が子も3歳になってから2つほど習い事を増やしましたが、この先どうしていくのが良いか考えながら、私も先輩ママや子育て関係の仕事をしている方に相談をしたり、調べたりしてみました。

今日は、アメリカ都市部での一般的な習い事の選び方、取り組み方についてまとめます。

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子どもの持つ可能性を潰さない、賢い習い事の選び方

興味を持ったことはなんでもやらせてみることができる土壌

アメリカの都市部では、各地域の公園にレクリエーションセンターというのが併設されています。日本でいうと、公民館が大きめの公園に併設されているようなイメージです。

このレクリエーションセンターでは、子どもの習い事も用意してくれています。

例えば、空手(結構ポピュラーなんですよ!)、バレエ&タップダンス、ピアノ、スイミング、サッカー、バスケットボール、テニス、演劇、などなど。

これには、春・夏・秋・冬のタームごとに申し込みをする必要があります。

つまり、3ヶ月ごとに、自分の好きな習い事にチャレンジすることができるということです。3ヶ月で$80と、リーズナブルなのも有難いです。

もちろん、気に入ったものがあれば数ターム継続して申し込めば良いですし、高みを目指したければ、レクリエーションセンターでのレッスンはやめて、正式にチームや教室を探すこともできます。

先生へのご挨拶や御礼は常識の範囲でしますが、申し込み窓口が別になっていて、あまり後腐れがない雰囲気なので、師弟関係とか人間関係に必要以上に悩まなくても良いんですよね。

我が家も「まずは、楽しくスタートしよう」ということで、どんなことが好きなのか、興味を持って続けられそうかを観察するために、レクリエーションセンターで申し込みました。

レクリエーションセンターでのレッスン風景

当たり前ですが、最初から「プロ志望です!」みたいな子はここには来ません。先生も、前職をリタイアしたベテランの先生なので、レッスンは基本的にはゆるく楽しい感じです。

「好き!」「楽しい!」という気持ちがないと続きませんので、最初はこれで良いのかな、と。

この半年間で「レッスンに毎週参加し、先生のお話を聞いて自分でもやってみる」「ママがいなくても、ご挨拶をしたり、靴の履き替えや持ち物の管理を自分でする」ということができるようになりました。

子どもも少し自信がつき、もう少しきちんとした教室のレッスンにもついていくことができそうな感じです。

スポーツやアートは一部の人を除いて繰り返しや積み重ね無しに上達をするということは難しいので、壁にぶつかったときに立ち向かっていけるよう、最初に「好き!」「楽しい!」という気持ちをしっかりともたせてあげると良いと思います。

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2017.01.16

私の調べたところによると、

  • 5〜6歳くらいまでに様々なことにチャレンジし、本人の好きなこと探しをしておく
  • 小学校に入ったら本当に好きなことに習い事を絞り少しでも自分の履歴書に書ける実績を作る

といった感じの取り組みをするのが良さそうです。

というわけで、今後1〜2年の間は、本人と相談しながら興味のあることを一つ一つやってみる方向で考えています。

本格的にやりたい!という気持ちが定まったら

実はここからが肝心なのですが・・・

こういったアメリカのパブリックのレッスンは前述のように、基本、ゆるいです。

様々なバックグラウンドの子が参加してくるので、より幅広い人が楽しめるようなものになっています。

なので、親がそれに甘んじて放っておくと、これは大きな落とし穴になってしまいます!

アメリカはあらゆるところに競争があり、趣味であっても、日本の習い事のようにただ通っていればいいというわけではありません。

なぜなら上達したい子たちは、親があらゆるツテを使って、クラブチームやプロのプライベートコーチをつけ、こっそりトレーニングし、実績作りをするからです。

スポーツやアートが得意な子は、大学への推薦や、入試の際の書類審査でアドバテージを得られる可能性があります。アメリカでは、勉強だけしていても良い大学へは入れないのです。

ですから、もしスポーツが本当に得意だ、音楽が得意だ、ダンスのセンスがありそう、というふうに本人の才能が秀でていそうなものがみつかり、なおかつ本人がやる気を持って取り組めるのであれば、次は親の出番です。

きちんとした理論や方法論を知っている、かつ、子どもと相性の良いコーチを探すのです!

競争社会で求められる、判断力や積み重ね

アメリカの子どもたちには、小さい時から履歴書や自分の推薦状などのことを気にかけ、努力することが求められていて、どんな選択をするか、どこで何を積み重ねるかがとても重要で、大人の私から見ても「大変だな」と感じてしまいます。

学力のみでは計れないことを、そういった部分でも評価しているのです。

これらの内容は、取り組んだ分、人生の糧になるようなものばかりなので、決して無駄にはならないとは思うのですが、日本よりもはるかに競争・学歴社会だなと感じる部分でもあります。

職場の超エリートさんたちを見ていても「勉強だけしていました」みたいな人はほとんどおらず、スポーツ万能でテニスは州大会で3位だったとか、高校生の頃に得意なことで全米代表に選ばれたとか、そういう輝かしい経歴を持っています。

「ああ、眩しい!」と一瞬思ってしまいますが、そのくらい眩しい人しかここに入れないのだとしたら、少しでも彼らから学ぶほかないのですよね。

人生の選択を丁寧に行い、積み重ねる、そういったことを幼い頃から教えていくことができると思えば、これも本人にとっては良い機会・経験なのでしょう。

自分の過去の経験にとらわれないで

私が子どもの頃は「一度決めたらしばらくは続ける、あれこれ増やしすぎない」というのが一般的だったように思いますが、ところ変わればなんとやらで、ここでは、中学生くらいまでの間に20個くらい習い事をさせてもらったというような方が結構普通にいます。

3ヶ月だけ習ってやめてしまったようなものであっても、例えばテニスならルールやラケットの振り方などの基礎、ダンスなら柔軟の仕方やちょっとした動き、などまったくゼロではなくなるので、教養が深まると思えば… 良いのかな⁉︎

大人になってからの趣味の選択肢が増えるという意味でも、無駄にはならないでしょう。

ただ、日本で習い事をするときにこのような取り組み方をすると、先生に「失礼だ」「不誠実だ」と受け取られてしまいかねない、という懸念があります。

ですが、本当に子どもの将来を大切に考えてくださるような師に巡り会いたいのであれば、あらかじめ自分たちの子育ての方針や考えを丁寧に説明してみる価値はあると思います。

 

ABOUTこの記事をかいた人

アメリカで娘を出産し、バイリンガル育児をしている精神科医ママの日記です。メンタルヘルスの専門家としての視点や、研究論文などから得たヒントをもとに上手な声かけや楽しく学ぶ習慣作りをし、親子ともに楽しくストレスの少ない子育てを心がけています。英語の絵本やおすすめ教材、健康管理や家事の時短のコツなど、日々の試みから役に立ったことなどを発信中です。