アメリカで子育てをしていて、徐々に子どもつながりのお友達が増えてくると、今度はお誕生日会に誘われるようになります。
特に未就学時くらいの年齢だと、頻度や規模はピークに達し、月に1〜2回はどこかのバースデーパーティーに参加しているような状況。
日本で自分たちが昔してもらっていたようなお誕生日会とはまるで異なる様子に、アッと驚くことも多いです。
子どもたちが喜ぶだけでなく、経済効果がバツグンなので、もしかしたら日本でも徐々にこういう流れになっていくかもしれないですね!
初めての方にもわかりやすく説明できたらと思います。
Sponsored Linkアメリカの一般的な2〜5歳児のバースデーパーティーの様子とは?
お誕生日はエンターテイメント施設を貸し切り!スケールが大きいのがデフォルト
2歳くらいからプリスクールに通う子も多いので、クラス全員を招待するのも自然な流れのようです。誰かを特別扱いした、となって揉めるのを避けたいという親側の配慮も見え隠れします。
会場は、例えばCHUCK E. CHEEZE’Sのような、レストランにちょっとしたアミューズメント施設がついているような場所を数時間貸し切る、市に申し込んで公園の一部を借りる、自宅を会場にする、といった選択肢がメジャーです。
クラス全員を呼ぶようなパーティーだと、20~30名くらいの子どもとその親も二人揃って来たりしますので100名近い人が集まることもあります。
自宅が会場、というケースでは、例えばクラスの女子だけ、みたいなパーティーもありました。女児と母親だけというような女子会的なパーティーも、それはそれで素敵でしたよ😊
まずは、これを念頭に、イメトレをしておきましょう!人の多さに、会場の広さに、都度びっくりしすぎないように(笑)
でも、例外というのもあります。
「仰々しいのが嫌い」「子どもをプレゼントの山にまみれさせたくない」というはっきりとした方針のご家庭もあります。
そういう場合はたいてい、近くのレストランの一部を借りて数家族でランチ、というスタイルだったり、自宅で本当に仲の良いお友達だけが呼ばれる感じのパーティーもあります。
会場を聞いて察するか、わからないときには、素直に質問してしまうのが良いでしょう。
バースデーパーティー全体の流れ
- ほぼ時間通りにスタート(会場を借りられる時間が決まっているため)
- まずは主役の子に”Happy Birthday”と伝えプレゼントを渡す
- 子どもは用意されているアクティビティーに参加、親は談笑
- 食事
- 終了時間の15〜20分前くらいに、ハッピーバースデーの曲を歌い、ケーキを食べる、みんなで写真を撮る
- 時間が来たら適宜解散
プレゼントは?持ち物は?服装は?
バースデーカードは忘れずに
日本の感覚だとあまりカードを送ることに慣れませんが、アメリカの人はカードを送るのも送られるのも大好きです。
まずは、カードを用意しましょう!お子さんと一緒にメッセージを考えたり、名前や絵だけでも心を込めて本人に書く、描くようにしてもらうと良いですね!
カードは、比較的色々な場所で売っていますが、Whole Foods Market, Trader Joe’s, Papyrus, Paper & Sourceなどが便利な場所にありおしゃれなものを置いていると思います。
プレゼントの相場や中身
これは相手のご家庭の雰囲気にも多少左右されるところではありますが、普段からよくプレイデートをするようなとても仲の良い子であれば$30くらい、普通のクラスメートという感じであれば$20くらいのものを贈る雰囲気です。
相手の方はパーティー当日の食事代や施設利用料などをすべて負担してくれていますので、軽食代x人数分とイメージすると安心です。
プレゼントに加えてラッピングやカード代もありますから、ホストへのお礼の気持ちが伝わるようなものを選びましょう。
それから、TOYSRUSやディズニーストア、アマゾンなどでは、支払いの時に「”Gift Receipt”はいりますか?」と聞いてくれますので、これをもらっておき、プレゼントの袋の中に入れて渡します。
大量のプレゼントが集まる会ではどれが誰からのギフトなのか分かりにくくなるので、自分の子どもの名前を封筒に書いておき、封筒の中にギフトレシートを入れるのも親切なアイディアです。
このギフトレシートというものがあると、例えば「同じプレゼントを2つもらってしまった」「似たようなものがあるのでいらない」というような場合に、貰い手がお店にレシートと品物を持っていくと現金に換えてもらえます。
購入価格は記入されていないので、渡す時も変に気を使わなくて良いシステムです。アメリカらしいですね。
プレゼントの中身は、私は購入前にいつも相手のママに確認するようにしています。
「◯◯ちゃんはどんなものが好きなの?リクエストがあったら教えてね!」と、招待状をもらった時に質問しておけば、安心ですよ!
持ち物や服装
これはほとんどの場合、いたって普通の服装、普段着で問題ありません。
ただ、時々、パーティーのテーマが設定されている時があるので、招待状を良く確認しましょう。
例えば、「スーパーヒーロー」がテーマだったらみんなスーパーマンやスパイダーマン、バッドマン、忍者タートル、といったお気に入りのキャラのコスプレで参加したり、「プリンセスのティーパーティー」みたいな場合には、ディズニープリンセスのドレスなどでの参加が喜ばれるというようなケースもあります。
そういったときはハロウィンの時のものを使ったり、Party Cityに駆け込むのもアリです。
potluckだよ!と言われない限りは、食べ物や飲み物の差し入れは不要です。
プレゼントのラッピングは、ゴージャスに!
プレゼントで肝心なのはカードだけではなく、ラッピングもです。日本のデパートのように綺麗に包んでくれるお店はほとんどないので、親がやることになります。
“Happy Birthday”と書かれているような紙袋にプレゼントを入れ、tissue paperという、薄い綺麗な紙を上の方にクシャッと綺麗に入れる、という包み方が、気楽にできる方法です。
- プレゼントを買う
- プレゼントのサイズに合わせた紙袋とバースデーカードを買う
- 自分でラッピングする(カードとカードの封筒にギフトレシートを入れるのを忘れずに!)
お土産のGoody Bag
これはホスト側が参加してくれた子ども全員に用意をしていることが多いです。ちょっとしたお菓子だったり、おもちゃが入ったギフトバッグを帰り際に渡されることが多いです。
中身はバースデーパーティーのテーマに合わせたものなどだと格好がつきますね!
我が家がバースデーパーティーを主催するときにしたこと
1. どんなパーティーにするか子どもとよく話し合う
自分たちが主催者の場合、バースデーパーティの主役はもちろん我が子です。
まだ幼い子どもですから、ゴージャスだったり、楽しいものは大好きですよね。
でも、我が家では「みんながやっているから」という理由だけでは前に進みません。本人に考えさせる時間を必ず作ることにしています。
こんな大出費をして(笑)、ただ楽しいだけでプレゼントの山だけが残るのでは親としても残念ですので、家族や子どもにとって成長できる機会にしたい、というわけです。
もちろん、ただただ集まって大騒ぎで盛り上がるのも楽しいですけども…
それに「こんなにもたくさんの方が集まってくれている」ということから「あなたは祝福されて生まれてきたのだ」ということを、言葉以外の部分で教えたいというご家庭もあるでしょう。
でも、我が家的には、もう少し、狙いがあっても良いのかな〜、と思ってしまいます。欲張りですが。
クラスメート全員を呼べば30人、その親も当然動員されるわけで、それだけの人と、その人たちの大切な時間と費用を使っていただくなりのことを、と考えてしまいます。
クラスメートの半数くらいが大きなお誕生日会を開くとすると、単純計算で毎月最低でも1回くらいは誕生日会に招かれることになりますし、クラスメート以外のお友達も来るにせよ、やはり参加者が重なることも多いので、場所やテーマがかぶらないようにするだけでもなかなか大変です。
みんなにとって為になるお誕生日会のアイディアを検討
お値段はお安くはないですが、費用さえ負担できればこのような場所も借りることができます。結構、どんな場所でもお誕生日パーティープランというものがあるんですよ!
入場料+食事代 x 招待した人数が主催者側の負担ですので、少人数のものでも$500〜600、大きいパーティーだと$2000くらいを想定しておくと無難です。
- スポーツ施設
- 動物園
- シアター
- 博物館
- 美術館
- 水族館
- 遊園地
- 子ども用のプレイフィールド
- おもちゃ屋さん
- レストラン
それぞれが自前のプランを提供していたらり、パーティーのオーガナイザーとタッグを組んでいたりしますので、直接相談をしてみると早いです。
これまでに参加して良かったと思ったテーマは
- スポーツ施設で、学校のスポーツコーチが来てくれてみんなでサッカーをする、教えてもらえる
- 博物館で、課外授業的に、学芸員さんがミニツアーをしてくれる
といったもので、参加した親子みんなが「得るものがあった」「良い体験ができた」と思えた会でした。
ホスト側は人手が足りないのでいつものベビーシッターさんや、学校の先生を臨時で雇ってお手伝いをお願いしたりしていました。
場所が決まったら連絡をし、日にちや時間の交渉をします。
人気の場所や曜日、時間帯なら、2〜3ヶ月くらい前から情報収集をし、とにかく早めに抑えるのがポイントです!
2. 招待状は1ヶ月くらい前から配る、送る
イマドキは、E-letter(evite)などで、親にメールで招待状が届くことが多いです。
でも、手作りの招待状をデザインして、パーティーのテーマに合わせて学校で受け取ったのもとても嬉しかったです。
参加表明が遅い方に確認したいときは、メールでの方が便利でしょう。
アメリカでは子どもを留守番させるのは年齢によっては違法なので、家族全員が参加できるようなお誘いをします。
3. 食事は全員分を用意
子どもの好きな食べ物だけでなく、大人向けの飲み物やサラダ、お菓子なども用意しましょう。
この辺りは、プランに食事が含まれているコースにしてしまうと、楽ですね!
4. ケーキは子どもたちメインで
アメリカのお友達が多いのであれば、カラフルなカラーリングを施したケーキや、キャラクターをかたどったものなどが大人気です!
赤や青のフードカラーリングは食べさせたくない、という場合には、シンプルなケーキの上にこういったものを載せてあげても喜ばれるでしょう。
大人はですね、アメリカ都心部だと、比較的、健康志向の人が多いので、勧めてもあまりケーキを食べる人はいません。
ここでは「健康管理に気を使っています」というのがステータスなんですよね。
なので、そういう方には無理に勧めちゃだめです!代わりにお茶でも出してあげてください。
5. Goody Bagを用意
中身は前述のように、子ども向けのギフトがメインで良いでしょう。
パパ&ママをねぎらう意味か、大人向けのお菓子なんかが少し入っていたりするのも嬉しいですね。
6. 子どもの友達の家族と仲良くなるチャンスを最大限に生かす
こんな家族総出の一大イベント、毎年やって何になるの⁉︎と思う方も多いでしょう。
でも、こうしてアメリカに住んで、現地の学校に子どもを通わせているとこのお誕生日会は無視できないのが実情です。
「少しでも子どもの友達関係をサポートしたい」「いつも仲良くしてくれているあの子のお母さんにお礼を言いたい」みたいな親心も手伝って、そして子どもも一度参加したら「また行きたい!」となるのに決まっていますから、いつのまにかバースデーパーティーと日々の生活は切っても切れない関係となります。
親目線で言うと、普段なかなかゆっくり話す機会のない、子どもの同級生の親御さんとのコミュニケーションを図る絶好のチャンスでもあるんですよね。
学校の担任が変わったときなんかは「新しい先生は◯◯よね」「前の先生たちと少し方針が違うわね」なんて話から、いつの間にか子どもの教育のことや家族の休日の過ごし方なんかまで、話題は尽きず、このお誕生日会を通じてものすごく親しくなったママ友さんもたくさんいます。
他国から来て子育てをしているとどうしても情報量が少なくなりがちですが、ママ友さんたちに助けられたことは数知れず、やはりこういう機会は無駄にしてはいけないと思うのです。
例え英語がセカンドランゲージでも、どんどん話しかけて、親しくなれば連絡先を交換し、交流しましょう。移民の多い国ですから英語が拙い人の数もたくさんいますし、自分の英語力を気にして引っ込み思案になるのはもったいないです。
そういう両親の姿を見て、子どもも、ソーシャルスキルというものを学ぶのだと思います。
このお誕生日会、年齢があがるとともに徐々に縮小傾向となります。小学校に入ると男女の遊び方にも違いが出てきますし、パブリックスクールだと色々なご家庭があってパーティーをしないお家もたくさん出てきます。
ですから、いわゆるキンダーくらいまでの年齢の間だけの楽しみだと思って、招待してもらったときには「これも課外活動」と楽しく参加することをお勧めします。
おまけ
ここまで書いておいて改めて思うのが、「流されないこと」の大切さです。「みんながやっているから」という考えで親が行動していると、子どももそれが当たり前になっていくように思うからです。
終えてみて、家族でどんな考えを持ってイベントをするのかをよく話し合ったのが、最も良かったポイントだと感じました。
自分たち家族もゲストも最高の時間を過ごせるためには何ができるのか、その答えはやってみないとわからないのですけど、それでも、よく考えず、話し合いも深めず、なんとなく、という風にしてしまうにはもったいないです。
家族で「毎年みんなで何か新しいことにチャレンジする」といったことを目標にするのも素敵だと思いますし、色々なアクティビティーを細かく設定したりするのも頭を使います。
家族の絆も深まりますから、準備したりする間も悩みながら、ファミリーの時間を楽しみましょう!
蛇足になりますが、我が家ではどんなパーティーを主催したかを少しお話しますと…
2歳の頃は、このアメリカ的バースデーパーティーのシステムにまだ抵抗があり、じつはパーティーは行いませんでした。
私も主人も、自分が子どもの頃してもらっていたものとあまりにも規模が違いすぎて、少し理解に時間がかかりました😅
その後、あちこちお呼ばれするうちに、このバースデーパーティーというものの意味を知り、自分たちが主催するのも悪くない経験だと思えるようになりました。
「ただ、親が大出費して、親の知り合いまで大勢の人を招いて(言い換えれば巻き込んで)、大量のプレゼントの山を受け取る、というだけでは嫌だよね、それなら子どもに良いものを直接プレゼントした方がマシなんじゃないかな⁉︎」などとも話しました。
そして、「パーティーをしたい」と子どもに言われたときには、本人にも「あなたの欲しいものや必要なものはきちんとした理由があれば買ってあげる、だから、パーティーは何のためにみんなやみんなのパパとママに来てもらうのか、考えてみてね!どんな内容でもいいから、お話してみて!」と親二人の気持ちを打ち明けました。
そんなわけで、3歳の時のパーティーは、幼いながらも自分でテーマやどのお友達をお誘いするのかを考えてくれることになりました。
まだ新しいプリスクールに慣れていなかったため、クラスメート全員を招くのはやめようと自分で決め、本人なりに「いつも遊んでくれている大好きなお友達」と「一緒にランチをして楽しい時間を作りたい」「◯◯をしたらみんな楽しいと思う」という感じで考えをまとめてプレゼンしてくれたので、近くのレストランの一部のスペースを借りて行いました。
本人の提案は極力否定せず、できる限り再現し、ケーキのかざりつけも、風船の色も、グッディーバッグの中身もすべて本人と一緒に選びました。
最後にみんなにグッディバッグを手渡し「どうも有難うございました」と自分で場を締めたのも、最初に話し合って色々なことを子どもなりに認識していたからだと思うのですが「3歳児でもこのくらいの役割なら果たせるのだな」と感心したものです。
親バカですみませんが、来てくださった方みんなに自分の言葉で自発的にお礼を言えたのを見て、これはとても良い勉強になったと思いました。
4歳の次のパーティーは、もう少し、どんなことをしたらみんなにとって最高の時間になるのか、あれこれ議論してみたいと思っています。1年分の成長が見られたら、それだけで親としては嬉しいものですね。
そんなわけで、私たちはこのアメリカのバースデーパーティーを、子どもを信頼し、ちょっとした役割を持たせたり、ソーシャルスキルを磨くのにもってこいの機会だと捉えることにしています。
初めて参加する、主催する、という方のヒントになれば幸いです。