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心身ともに健康で賢い子に育てるためには親子関係を盤石にすることが大切。子どもの心の健康や自殺について知っておくべきこと

親であれば、ほとんどの人が子どもの幸せを願っています。

そして、できれば、自由を与えてあげたい、人生を自ら選び切り開ける力を身につけさせたい、心身ともに健康で、できれば賢い子に、と思っています。

ですが、どのようにすれば自分の子どもにとってベストな道を開拓できるのか、深く考え、実行し、試行錯誤しながら築いていこうとする方は、実際はそう多くはありません。

というよりも、そこまでたどり着くまでが、大変すぎるんですよね・・・💦

共働きで、どうやって家事を分担し、生活を回していくか。
保育園や幼稚園がなかなか見つからない、入れない。
両親が遠くに住んでいて、誰にも頼れないで育児をしている。

みんな悩んでいるし、目の前のことで精一杯です。

でも、社会や政治が悪いと思ったところで自分の力だけでは解決できることばかりではありません。

結局、目の前の子どものために何かしようとしたら、自分のできることをするほかにないのです。

今日は、心身ともに健康で、賢い子に育てたいという親御さんに向けてのメッセージです🍀

私が早期教育をしながらも無理強いをしないと決めている理由

それは、

盤石な親子関係 + 心身の健康を大切にしていれば、知性はついてくる

もしくは

知育をしながらも、盤石な親子関係 + 心身の健康がいちばん重要!

という考えを持っているからです。

後者の方が、我が家の方針には当てはまっている気がします。

 

人間の体の造りや発達について学んだとき、私は、とても感動しました。

特に赤ちゃんから幼児になっていく過程、その後の思春期くらいまでの過程は心も体もものすごい勢いで変化していきます。

目の前にいる一人の子どもが命を授けられ大きくなる過程は、全てが奇跡の連続のようなものですよね。

そんな奇跡の連続の結晶のような子どもを、家庭や社会といった環境のせいでダメにしてしまっては悔やんでも悔やみきれないことです。

 

心や身体に不調が訪れる時には、何か原因がある

例えば、風邪や肺炎のような感染、2型の糖尿病や心血管系の疾患のように日々の生活習慣の影響、交通事故やスポーツ外傷のような外力によるもの、というように、心身の不調には原因があります。

日本の年齢階級別の死因というものを見ていくと、乳幼児は主に先天性の疾患や病気によるものが上位を占めていますが、5歳以上になると「不慮の事故」がトップに。

子どもの場合、遊びの中でのケガはどうしても起きてしまいます。転んだ、すりむいた、というようなレベルのものは多少、目をつぶらなくてはならないでしょう。

しかし、不慮の事故を防ぐためには、3〜4歳の間に、命に関わるような、自分を傷つける、人を傷つける、といった行為についてしっかりと教える必要があります

 

それから、心の健康という視点で言えば、目に見えない “ストレス” というものも存在します。

 

こういった例は挙げればキリがないのですが、お子さんの成長段階を良く観察し、適切なレベルに合わせて取り組むのでなければ、しつけや習い事、知育もただ単にストレスをかけているだけになってしまいます。

そこで、私は、子どもには無理強をしないこと、発達段階に応じた内容の取り組みを楽しく継続することを選びました。

3歳以下でもできる、勉強を得意にするための素地作りと遊びながら手先を器用にする方法

2016.11.11

お子さんが期待通りに出来ないことにイライラしたりするのは、お母さんやお父さんにとっても同様に大きなストレスになるでしょう。

お互いのフラストレーションが溜まると、親子関係は思いの外簡単に崩れてしまいます。

最近よく耳にするようになった、「支配する親」「毒親」という言葉がありますが、家族だからこそ、こじれると本当に辛いことになってしまうのです。

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思春期の自殺の原因は学業不振、進路の悩み、うつ病、学校問題、親子の不和など

日本の年齢階級別の死因に戻りますが、10~14歳以上になると、なんと、自殺が3位に浮上します。

20~40歳までは、自殺が死因の1位です。

人は、ある日突然、死にたいと思う訳ではありません。

目に見えない心の面で、何かが時間をかけて起きているのだと考えるのが妥当です。

警視庁の『平成27年中における自殺の状況』を見ていくと、19歳以下の自殺の原因は、以下の順に多くなっています。

  1. 学業不振 52名
  2. その他進路に関する悩み 46名
  3. 病気の悩み、影響(うつ病) 40名
  4. 病気の悩み、影響(その他の精神疾患) 40名
  5. 学校問題(その他) 38名
  6. 親子関係の不和 31名
  7. 家族からのしつけ・叱責 23名

出典:https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki/jisatsu/H27/H27_jisatunojoukyou_02.pdf

 

ここに挙げた7つの原因、どれも、自分たちには無縁だと言い切れますか?

そんなことはないですよね。

また、これらの原因ははっきりと1つということなのではなく、複雑に絡み合っています。

 

学業不振や進路の悩み、子どものうつ病、いじめ、生きにくさを考える

なぜ、学業不振や進路の悩みで、子どもが死ぬほど思いつめてしまうのでしょうか。

2014年9月初旬、東京の大田区にて、受験勉強に疲れたとのことで小学校6年生の女子児童2人が飛び降り自殺するという事件がありました。

過酷な受験勉強という同じ体験であっても、乗り越え、成長の糧にできる子どもたちもたくさんいます。

その一方で、追い詰められてしまうほど心身に大きな負担を感じてしまっている子どもには何が起きているのでしょうか?

私のこれまでの経験によると

  1. 本人の意思ではなく、親が決めた進路に、本人が必死で目標を合わせている
  2. 本人の実力と、目標があまりにかけ離れている(現実検討のスキルが不足している)

この2パターンがかなりの割合を占めているように思われます。

筆者の経験談ですが、同じ高校のクラスメイトの中に国立医学部を志望している友達が5人いました。ですが、最終的に合格したのは1人。あとは全員浪人しましたが、他の学部に進学しました。

その中の1人は、小さな頃から教育熱心な親御さんに勧められて医者を志していました。友達の目から見ても、随分努力していましたが、受験の直前には「本当は自分は何がしたかったのだろう?」と、勉強に身が入らなくなってしまっていたようです。

あとの3人は、自分の希望で受験していたようですが、テストや模試の結果が話題になった時の様子から、学力が、国立医学部を受けられるレベルにはまだまだ達していなかったようでした。なのに、周りがみんな「東大!国立医学部!」という感じなので、あとに引けなくなり、高校生なりに見栄もありますから、目標を下げることができなくなってしまっていたのです。

その結果、浪人してしまいましたが、現役時代よりも成績は下がってしまい、希望していた進路にも進めず、うつ状態になってしまう子もいました。

 

高校生はまだ、社会全体を俯瞰してみる力が十分育ってはいません。東大や国立医学部だけが素晴らしいわけではない、他にも自分に合う大学や、学部、あるいは、学歴がまったく関係ないような職業さえあるのだということまで、受験戦争の最中には客観的に考えるのは難しいのです。

子どもが望まぬ受験の強制は児童虐待に相当するという見方もあります。親がガミガミ言わなくても、無言のプレッシャーというものもあるでしょう。

「自分のやりたいこと、希望する進路がまだ見つからない、でも親の言うことに合わせなくてはならない」「周りの期待に応えるべく高い目標を設定したけど、あとに引けなくなってしまった」「努力しても、目標としているレベルには到底追いつかない」

こういった状況は、大きなストレスとなり、長く続けばうつ病の原因にもなり得ます。

親との不和の原因にもなりますし、逆に、親と不和だから上手な話し合いができず、目標のすり合わせや現実検討がうまくいかなかったり、うつ状態になってしまうこともあるでしょう。

 

日々の叱責やしつけの仕方は、赤ちゃんの頃からの積み重ねですから、上手く行っていない場合は、ずっとストレスがかかっている状態になってしまいますよね。

親の声かけは、そのままその子の心に残ります。親が乱暴な態度や言葉遣いをしていれば、それを覚えてしまいます。親との不和は、学校での人間関係にもそのまま現れます。そこにも、学業や進路のことが複雑に絡んでくるので、話はどんどん厄介になります。

いじめをする子は、いじめの仕方をどこで覚えるのでしょうか?

いじめをする子は必ず心に何かを抱えています。意地悪な気持ちや行動はその裏返しです。

いじめも、言うまでもなく、うつの原因になります。する方も、される方も、心はとても荒んでしまいます。

そんなとき、お子さんはあなたに「助けて!」と言ってくれそうですか?

たとえ子どもが反抗期であっても、本当に困ったときには助けを求めてもらえるような親子関係でありたいですよね。

 

親にできることは、幼少期からの積み重ねで親子関係を盤石にすること!

親子の関係作りは、毎日毎日、丁寧にしていくのみです。

理想的な親子関係には以下のようなことが大切だと言われています。

  1. ありのままの子どもを受け入れ、良い子であろうが悪い子であろうがとにかく親は親。見捨てることはなく、困ったときは全面的に受け入れるという姿勢を子どもに見せること。
  2. c子どもを支配せず、信じて見守り、待つこと。
  3. 頭ごなしに注意したり叱ったりせず、子どもの話を聞き理解しようと努めること。
  4. 子どもがやりたいと申し出たことに対して、チャンスを奪わないこと。
  5. 本人の個性や考えを認め、尊重すること。

 

1. ありのままの子どもを受け入れ、多少の失敗は見守る。困ったときは全て受け入れることを示す

失敗=悪いことではありません。

でも、失敗するたびに親に叱られたり怒られたりしていたら、子どもはそう思ってしまいます。

親がいつも先回りをして失敗させないように仕向けていたら、大人になってからちょっとしたことで心が折れてしまうかもしれません。

思った結果にならなくても、これが人生の終わりということではありませんよね。それをしっかりと伝えてあげることです。特に若いころは、やり直すこともできますから。

目標設定を間違えることは誰にでもあること、その時に、どうやって自分を見つめ、自分にぴったり合う適切な選択をしていけばよいのか、気持ちを切り替えればよいのか、いずれは自分で考えられるようにしてあげることが大切です。

 

2~5. 子どもを一人の人間として、リスペクトして接すること

子どもを支配せず、信じて見守り、待つこと。
頭ごなしに注意したり叱ったりせず、子どもの話を聞き理解しようと努めること。
子どもがやりたいと申し出たことに対して、チャンスを奪わないこと。
本人の個性や考えを認め、尊重すること。

これらはすべて、子どもと “Little person” (小さくても一人の人)として向き合うことで、自然とできることばかりです。

親は誰でも子どもに無意識に期待をしてしまうものです。

特に自分の大切にしていることや信念、もしくはコンプレックスなどがある場合に、子どもを巻き込みすぎないように注意することが大切です。

子どもは別の人格をもった一人の人間だということを忘れてはなりません。

子どもの人生は子どものものであり、自分の人生は自分で決めて良いのだということ。
親は本人の決定を尊重して応援するサポーターのような存在であるということ。

そういったことを親子で話し合ったり、伝えていますか?

お子さんの持ち物、洋服、習い事、全部親が決めてしまっていませんか?

子どもは親の所有物や所属品ではありません。

2~3歳の子であっても、ある程度のことは自分で選ばせる、自分で決めさせ、その決定に責任をもたせ、結果を考察し、その後に生かすPDCA(P=plan, D=do, C=check, A=act) を教えていくことはできます。

(例:その日の洋服や靴下、靴を選ばせる、食事のメニューを一緒に考える、など。)

もし、幼少期の頃からの毎日の声かけに迷っているようでしたら、こちらをお読みください。

知らなきゃ損!子どもを上手に導くことができ、親も子育てがラクになる心理学の知識、オペラント条件付けとは?

2016.11.08

 

甘えたくて寄ってきた子どもをちゃんと甘えさせてあげる

小学生くらいまでの子どもは、まだ時々、親に甘えたい時があります。それがSOSのことさえも。

子どもが自立するプロセスで、親への依存や安心感、それと自立への意欲、その家庭での不安をいったりきたりすることはとても普通のことです。

自ら親の存在や助けが必要であると判断した上で、膝の上に乗ってきたり抱きついてきたり、手助けを求めている場合には、ちゃんと甘やかして安心させてあげることが自立につながります。

突き放さないで、ちゃんと抱きしめたり、目を見て会話をしたり、大好きだと伝えていますか?
ただ、ものやお金を与えるのではなく、心を満たしてあげていますか?
本人の目つきがいつもと違う、何かあったな、という感覚をキャッチできていますか?
手助けしなくてはいけないタイミングとはどんなときか、考えてありますか?

家庭は、お子さんの基地のようなものです。

安心して飛び立ち、いつでも戻ってこられる基地を、築きましょう。

 

自由と無秩序を履き違えない

子どもを認める、自由を与える、ということと、しつけを怠ることはまったく別です。

甘えさせることについては前述しましたが、それと、甘やかすのは違います。前者は子どもの自立に必要なもの、後者は自立を遠ざけるものです。

 

小さいからといって社会のマナーやルールを教えるのを怠ると、後で取り返しがつかなくなってしまいます。逆に、大人になってから、きちんとマナーを教えてくれたことをお子さんは感謝することでしょう。

これは、不慮の事故を防ぐという意味でも大切なことです。

 

これからの世の中を生きて行く子どもたちのためにできることは何か?

お子さんが生まれたとき、「ただただその存在が愛おしく、尊い」という気持ちを憶えたのは記憶に遠くないでしょう。

赤ちゃんは、生まれたときは無垢で、無限の可能性を持っていますよね。

でも、その後の家庭環境や親の影響、教育のシステムや置かれている環境での価値観、人間関係などが、人生を様々に変えてしまいます。

裕福な家庭の子、親御さんが失業中の子、両親が高学歴でアカデミックな家庭の子、田舎の自然の中で暮らす子、家族がバラバラに生活する子・・・現代の家庭環境は非常に多様化しています。

そして、そういった環境だけでなく、親側の心の内面も、めまぐるしく変化する社会と同様に多様であると思います。親は、自分で常に、自分の心の状態を観察することが大切です。

一度玄関のドアを閉めてしまえば、家庭の中でどのような関わりをしているのか、他者には目の届かない部分も増えているでしょう。

たとえ生活に困ることがなく、家族も仲良しであったとしても、日本のようなまだまだ年功序列が幅を利かせている社会で窮屈な思いをすることもあるでしょうし、または成績がトップクラスでも、親子関係がギクシャクし、幸せを感じられない毎日を過ごしている子どももいるでしょう。

 

日本のこれまでの教育では偏差値やテストの点数で測れるような学力や、与えられたものを記憶する力、言われたことを上手にできる力が重視されてきました。

でも、未来ではどうでしょうか?

個人が生きていく上でも、社会をより良くしていくためにも、子どもたちに必要なのは、ロジカル&クリティカル&クリエイティブな思考力と、あらゆる場面を成長の機会と捉えて自己を高め、自分の内側からパワーを引き出せる力、折れない心なのではないかと、私は考えています。

子どもの存在は天からの授かりものですが、その後の成長は、周囲の大人が様々な工夫をしたり良い環境づくりを目指さずには得られないと思うのです。

良い親子関係を築いていくことはすべての基礎になります。お子さんの心の健康を維持するためだけでなく、志を全うするときや、人生の荒波に揉まれ挫折を味わったときでさえも、心のよりどころになってくれることでしょう。

親としてできることを、今日も一つ一つ、ですね😊

最後まで読んでくださり、ありがとうございました🍀